双極性障害の罠あれこれ
5月 15th, 2008 by keren
◆当初、「巧妙な罠」として軽躁時に”普通(元の自分)”に戻ったと勘違いし、休養をおろそかにし、次に訪れるうつへ向かってエネルギーを消耗させると書きました。その軽躁の見極めが難しいとも書いています。これが“一つ目の罠”。
その背景にあり、いつも騙されているのが、「フラットであると主観的に認識」=実は軽躁であった、という“ずれ”なのです。
調子よくいっている時こそ、「症状の現れ」であり、ぱっとしないときが「正常」である 。というparadox。なんどか経験していくうちにこの事実に驚かされると思います。
◆こつこつと毎日の体調に目を配り、服薬して、場合によっては休養も積極的にとっているのにもかかわらず、何度となくガラッとひっくり返されたかのごとく上がってくる。
努力すれば実を結ぶという甘い考えを否定される。マジメに取り組むことは大事だが、だからといって期待をしてはならない。こんなにストレスになることはないなと思っている。“程々”が苦手でマジメな病人が陥るこれが“二つ目の罠”。程々にしておきましょうということ。
◆前段と重なりますが、本人が意欲を持ってあれこれと勉強をして治療に反映させようとするが、それ自体は奏功せず、却って治療を後退させるのではないか?ということ。これが“三つ目の罠”。程々にしましょうということ。
◆上二つとほとんど同じですが、服薬などによるコントロールに関して“経験則”が上手く働かずそれを治療上のスランプに感じられてしまう。 これが“四つ目の罠”。未だに過去のパターンを基にあれこれ考えたのに上手くいかないことが多いです。時々の生活、体調、ストレス等々が全然違うのに、どうしても上手くいった時の経験で考えがちです。
◆社会生活とのバランス(復職や社会的な目標達成等)がなかなか上手く行かない。人生設計についても悲観的になる。
←これは、病状が安定しない時期に意識するとそれ自体がストレスとなって悩みになる。大体悩む力そのものが本来の脳の働きを発揮していないことに本人が気づくのはとても困難である。
←症状が安定してきてからバランスを求めたり目標を作っていけばいいが渦中にいると、なかなかそのことに気づかない。
◆あと少しあったように思いますが、とりあえずこれだけ。